IIJエンジニアリング、白井データセンターキャンパスでナノ秒単位の時刻同期精度を持つPTP時刻同期サービスを提供開始

金融サービス、映像伝送、オンラインゲームなどで求められる厳密な時刻同期要件に容易に対応

2025年4月8日
株式会社IIJエンジニアリング

PDF(299KB)


株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の 100%子会社で、ネットワーク運用管理に関するアウトソーシングサービスを展開する株式会社 IIJ エンジニアリングは、IIJ白井データセンターキャンパス(白井DCC)において、ナノ秒単位の時刻同期精度を持つ時刻同期サービス「PTP(※1)時刻同期サービス Type-A」を、本日より提供開始いたしました。IIJエンジニアリングが白井DCC内に用意する、全球測位衛星(GNSS)からデータを取得するPTPサーバと、お客様のPTP対応のサーバを構内配線により接続するだけでPTP時刻同期が容易に利用可能になります。


近年、金融サービス分野で取引の正確性がより厳密に求められ、また映像制作・映像伝送分野などでIP化の進展に伴い映像・音声同期の要件が高度化するなど、各分野において時刻同期の重要性が増しています。具体的には、従来のミリ秒単位の時刻同期精度のNTP(※2)に代わって、マイクロ秒~ナノ秒単位の時刻同期精度を持つPTPを利用した時刻同期が求められる機会が増えています。例えば、2018年からEUで適用されている金融業界向けの規制「MiFIDⅡ」(※3)や映像分野のIPネットワーク準拠の標準規格「SMPTE2110」(※4)に準拠する時刻同期要件は、NTPでは満たすことができません。一方、PTPの導入には衛星アンテナの設置や必要機材の調達・構築といった初期コストや、公開情報の少ないPTPのパラメータ設定や動作検証などがお客様にとって高いハードルとなっています。


このような状況に対応するため当社は、白井DCCにおいて、全球測位衛星(GNSS)からデータを取得するためのGNSSアンテナ、PTPタイムサーバやスイッチなどPTP用の設備を構築し、ラックをご利用中のお客様が構内配線の敷設のみで、PTPによる時刻同期が容易にご利用いただける本サービスを提供することといたしました。


PTP時刻同期サービスの主な特徴

・高い時刻同期精度
本サービスでは、MiFIDⅡやSMPTE2110などの時刻同期要件を満たす400ナノ秒程度の時刻同期精度を実現しています。


・導入のしやすさと初期コストの削減
白井DCC内PTPサーバとお客様のPTP対応のサーバを構内配線により接続するだけで、PTP時刻同期の利用が可能です。自社での設備構築・導入する場合に比べ初期コストを抑え、短期間で利用を開始することができます。

・信頼性の高いサービス設備設計
白井DCC内のサービス設備は冗長化されており、構内配線も2系統提供いたします。

・放送業界の標準規格に対応したプロファイル
デフォルトプロファイルとして、映像信号や補助データなどの役割の異なるメディアを同時に伝送できるIPネットワーク準拠の標準規格である「IEEE1588 - 2008 v2」を提供いたします。


PTPサービス構成イメージ図


PTPサービス構成イメージ図


本件にかかるお問い合わせ先:

報道関係お問い合わせ先
IIJグループ 広報
TEL: 03-5205-6310 FAX: 03-5205-6377
E-mail: press@iij.ad.jp URL: https://www.iij.ad.jp/

サービス・システム導入に関するお問い合わせ先
株式会社IIJエンジニアリング 営業窓口
E-mail: ptp-sales@iij-engineering.co.jp URL: https://www.iij-engineering.co.jp/



※本プレスリリースに記載されている社名、サービス名などは、各社の商標あるいは登録商標です。